やまのいも




ヤマノイモ科ヤマノイモ属

やまいも  天然の消化薬・滋養強壮の野菜!!

 
やまのいもは、ヤマノイモ科ヤマノイモ属のやまいも、自然薯、大薯の総称で、600種ほどを擁する大家族。形状の多様さでも群を抜いています。

一般にやまのいもとして売られているのはやまいも。外国から導入された栽培種で、原産地は中国の華南西部といわれています。 いもの形から、円筒形のながいも群、偏平で扇形のいちょういも群、球形のやまといも群に分けられます。 自然薯は、山野に自生し、さといもや稲が渡来する以前は主食の一つだったという説もあります。現在は栽培もされています。 大薯(だいじょ)は為薯(ためいも)ともいい、暖地にみられます。

市場流通では、ながいもの流通量が圧倒的に多い。ながいもは、粘り気が少なくあっさりとし、料理がしやすいため、消費は伸びている。

<品種>
◆ ながいも
 春に種いもを植え付け、晩秋に収穫します。新物も美味しいのですが、ひと冬越した物がアクも少なく、粘りも甘みもあります。生産量・流通量も圧倒的に多い。
 とろろ汁、山かけ、酢のもの、煮ものなど和風から、和菓子や練りもの類、そばのつなぎ、さらには洋風のワイン煮、中華風のあめがらめなどいろいろに利用されています。

◆ いちょういも(やまといも)
 やまといもと呼ばれています。ながいもより粘りがあります。最近は、むきやすくおろしやすくされた、ばち形、棒形が好まれています。主に関東地方で栽培され、貯蔵もされています。

◆ やまといも(つくねいも)
 球形で、三重や奈良の特産で表皮の白い伊勢いも≠ニ兵庫県北部特産の黒い丹波いも$ホ川県能美郡特産の加賀丸いも≠ェあり、つくねいもともよばれ、珍重されます。
 いずれも土質を選び、乾燥に弱く、栽培がむずかしく、産地が限定されています。
 高級料理の材料にされるほか、かるかん、薯蕷(じょよ)まんじゅうと呼ばれるまんじゅうの皮など和菓子の原料としても利用されます。粘りが強いのが特徴。貯蔵もされています。

◆ 自然薯(じねんじょ)
 日本原産で、山野に自生。細長く、くねくね曲がって育つ。粘りがもっとも強く、とろろに最適。
 いもがまっすぐでなく調理に手間取る。なお、調理中に酸化反応で茶色に変色することがよくあります。
 栽培ものは細長くて曲がりが少なく、扱いやすいのですが、独特の粘りはやや弱くなります。

◆ むかご
 晩秋から秋冬にかけて、つるが垂れ下がるとできるむかご。炊き込みご飯のほか、甘辛く煮つけてもよい。塩ゆでや素揚げなど、酒肴として使われる事が多く、素朴なおいしさが味わえます。


<主産地>
  1.青森 2.北海道 3.長野 4.茨城 5.群馬 ……など。

<出回り期>
 新いもは、10月から出回りますが、貯蔵物があり周年出回っています。
 加賀丸いもは、11月下旬〜12月に市場に出回ります。

<選び方>
◎ ながいも
 まっすぐで太い物がよく、皮の色が黄色みがかった肌色のものが良品です。表面にひげ根やオガクズが残っているようなものは新鮮です。
 また、切って売られている場合は切り口の色が白い物を選びます。


◎ いちょういも(やまといも)
 表面が滑らかで白すぎず自然な肌色のものがよいです。真空パックの物は空気が入って袋がふくらんでいるものは避けるようにしましょう。

◎ やまといも(つくねいも)
 皮がしっとりと湿っているものが新鮮です。

<保存法>
 長期保存する場合は、オガクズに埋めて置きます。短期間ですと新聞紙に包んで冷暗所に置きます。切ったものは、切り口から水分が失われ、変色して行きますので、切り口をラップで包み冷蔵庫の野菜室で保存します。真空パックのものも冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
 すりおろしたり、千切りにしたものは冷凍保存ができます。とくにとろろなどは冷凍用のパックに入れ、薄く平にして冷凍すれば、必要な分だけ折って使えて便利です。

<栄養価>
 ながいもは、中国では漢方薬として利用されるほど、消化促進作用が抜群で滋養強壮効果があります。
 アミラーゼやジアスターゼ、ウレアーゼ、オキシターゼなど多くの消化酵素を含み、体の中のたんぱく質の生合成力を高めます。とろろ汁にするとご飯を何杯でも食べられるのは、この消化酵素が多い為です。食物繊維も豊富に含まれています。
 また、ながいも独特のヌメリには、細胞を活性化させる働きがあり、肌荒れに効くといわれています。
 消化促進、便秘予防、高血圧予防、疲労回復、滋養強壮、老化防止、糖尿病の栄養食としても効果があると言われています。

※ ながいもの皮をむいたりすったりすると、手がかゆくなることがありますが、少し酢水に手をつけるとかゆみが和らぎます。

※ 日本よりもずっとやまいもの消費が多い東南アジアやアフリカのヤムベルト地帯では、煮たり、焼いたり、蒸してからついたりして、主食的に食べられています。日本でも平安時代のいもがゆは自然薯を使っていたようです。とろろ汁のような食べ方は、室町時代に禅宗の料理の中で生まれ、それが江戸時代に入って庶民の食べ物として広まった。

<POP>
※ アミラーゼが多く、 消化を助けます!!
※ ながいもを刻んで… 醤油をかけるだけで 最高のおツマミに!!


●パイプの中で育てる、 不思議な栽培法
 ながいもや自然薯は掘り出すのに大変な労力がいります。そこで最近では簡単に掘り出せる方法としてパイプ栽培が盛んです。といってもバイオではなく細かく穴の空いたパイプを地中に埋めて、その中でながいもを育てるのです。こうするとまっすぐに生育するばかりか、収穫のときにはパイプごと引き出せばよいのでとても収穫しやすいわけです。掘り出す時に傷がつく事もなので、これから増えそうな栽培方法です。

●とろろ汁の作り方
 ながいも料理の代表といえるとろろ汁も、本当の作り方を知らない人が多いようです。
 まず、皮をむいてアク抜きをしたながいも(つくねいもかいちょういもの方がよりベター)をすります。昔の人は、おろし金では味が悪くなると、すり鉢の筋にながいもをこすりつけておろし、さらに山椒の木で作ったすりこぎですったものです。
 現代ではミキサーやカッターでおろす人もいます。これは調味も一度にできて便利ですが、どんなに細かく切っても舌触りが違いますし、旨味も出てきません。できれば最後の仕上げだけでもすり鉢を使いたいものですね。
 次に、よくすったとろろに卵の白身を少しずつ混ぜ、さらに、薄口醤油で調味し、冷たい出し汁を入れて、粘りをゆるめればできあがりです。
 残った黄身は、好みで上にのせればよいですね。のりとわさびも忘れずに添えて下さい。