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サンショウ |
ミカン科
原産地…日本
食卓に彩りと季節感を運ぶ サンショウは健胃・整腸に効果!!!!
サンショウは、日本全土の山野の林の中や林縁に普通に見られる落葉低木で、庭などにも植栽されています。
奈良・平安の時代には薬用として利用されていたようです。
サンショウは小粒でもぴりりと辛い日本の伝統的な香辛野菜です。サンショウの葉の若い物は「木の芽」と呼ばれ、日本料理に欠く事が出来ません。
木の芽はひとつの芽から数枚の新芽が展開したものを、元芽から順に1枚ずつていねいにつまみ取って、風に当てない様に箱詰めで出荷される。
需要も春から夏にかけて強い。色鮮やかな緑と独特の香りが清涼感を与え、この時期の季節料理にぴったり。タケノコの季節は年間で最も需要が盛り上がる。
<品種>
サンショウには雌株と雄株があります。実のなる雌株を実サンショウ。(未熟な果実が青サンショウ、成熟した果実は実サンショウ)実のならない雄株を花サンショウと呼んでいます。
◆普通サンショウ
葉柄の茎部に刺がある。
◆アサクラサンショウ
刺のない品種で、果実も大きく香りも良く、種子が容易に果皮と分離する優良品種です。これは兵庫県養父(やぶ)郡朝倉で偶然発見された変種であり、今ではこのサンショウを台木として接木されたものが主に栽培されています。
静岡県の林香寺サンショウも同じもので、江戸時代に幕府に献上したことでも有名です。
◆ヤマアサクラサンショウ
刺がわずかにある品種で、サンショウとアサクラサンショウの中間で山地に普通に見られます。
※サンショウによく似たものに香りの悪いイヌサンショウがありますが、刺が1本でたがいちがいについているので簡単に区別がつきます。
<主産地>
木の芽は鮮度を重んじるため産地は都市近郊にあります。
東京・埼玉・愛知・大阪・兵庫・岡山・福岡・秋田など。
実サンショウは和歌山県で多く生産されている。
<出回り期>
木の芽は施設栽培によって周年出回っていますが、旬は春の季節。出荷が最も多いのは4〜5月ごろ。
花サンショウは4月初旬。
実サンショウは6月下旬、実が完熟するのは9月ごろ。
<選び方>
(木の芽) 小葉がつまって、柔らかく、いきいきとして香気に富んでいるもの。淡緑色で光沢のある物がよい。
緑色が濃くて葉の大きいものはやや硬い。
鮮度が落ちた物は葉の中に黒い斑点が出てくる。
<保存方法>
乾燥しないように濡れたふきんに挟み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存する。新鮮なうちにはやく使った方がよいです。
<栄養価>
サンショウは、苦み(くみ)チンキの原料でもあり、芳香辛味性健胃、整腸剤などに用います。
サンショウの成分であるサンショオールやサンショウアミドは大脳を刺激して、内臓器官の働きを活発にする作用があるとされていて、胃腸の働きの弱くなった消化不良や消化不良が原因の胸苦しさ、みぞおちのつかえ、腹の冷え、腹部のガスの停滞、それに伴う腹痛に効果があります。
薬用には、果実の果皮と種子を別々に用いています。また、サンショウの太い幹は、すりこぎにすると薬効があるといわれています。
※サンショウは、刺激が強いので、炎症性やかいよう性、発熱のような激しい病気の場合は使用を避けましょう。
<用途>
葉も果実も、サンショウ特有の、さわやかな芳香と、小粒でもぴりりとした辛みがあります。
木の芽…新芽を摘み取り、生のまま木の芽和え、和え物、吸い物に香りづけ、彩りに添える。手のひらに乗せてパンと叩くと独特のすがすがしい香りが立ちます。
花サンショウ…魚料理や煮物などに。
青サンショウ…未熟な果実で、吸い口やあしらいに利用したり、佃煮などに用いられる。
実サンショウ…成熟した果実は、佃煮などにされるほか、乾燥粉末は粉サンショウや七味トウガラシなどの原料となる。また、ウナギの蒲焼きにかけたりする。薬用に用いられています。
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