「青梗菜」(アブラナ科アブラナ属)
原産地・・・中国
緑黄色野菜…クセがないのでどんな料理にもあいます。
チンゲンサイは漬け菜の仲間。中国では葉が重なって球状になる(結球)ものを大白菜、球状にならないものを小白菜と呼び区別しています。
チンゲンサイは後者のタイプで1970年代に伝わった当初は、いろいろな名で呼ばれていましたが、農林水産省で青軸のものを青梗菜(チンゲンサイ)、白軸を白菜(パクチョイ)と定め、全国に定着。
一般に中国野菜と称されているのは、1970年代の日中国交回復のころに広まった野菜です。一時ブームとなり、多種伝わりましたが、広く国内で栽培されるまでに広まったのは、チンゲンサイやターサイ、茎にんにくなど数種でした。
しかし、近年グルメブームや、健康志向に伴って中国野菜の需要は伸び、国内でかなりの種類が生産されています。ただし、中国の野菜の中には、古くから日本に伝わり、気候風土になじんで変化したものもあります。
<品種>
結球しないはくさいの仲間。小白菜のうち、青軸のものをチンゲンサイ、白軸のものをパクチョイという。
中国には、青軸パクチョイ、二月慢、三月慢、黒葉四月慢、五月慢などの品種があり、これらが日本に導入され、改良が加えられ現在のチンゲンサイとなっている。
最近の主産地では「青帝」が主力品種となっている。
<出回り期>
主産地では露地栽培と施設栽培によって、周年安定して出荷されている。
露地栽培では長野県、施設栽培では静岡県で、中でも静岡県が先駆的な役割を果たした。
<主産地>
@静岡県 A長野県 B埼玉県 C群馬県 D茨城県 …… など。
<選び方>
葉柄は淡緑色で幅広く厚みがあり、葉はツヤがあり緑色で柔らかいものを。
<保存法>
軽く霧を吹いた新聞紙に包み、ポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。一週間程度もちます。
<栄養価>
チンゲンサイは、ビタミンA、Cに富み、カルシウム、鉄分も多く含まれる緑黄色野菜。
………胸やけをスッキリさせる成分がチンゲンサイは豊富………
胸やけは胃酸過多で起こるのですから、アルカリが十分にあれば胃酸を中和して胸やけが止まります
その条件を満たすアブラナ科の野菜を代表するのがチンゲンサイ。ただ、この胸やけ防止効果は、チンゲンサイだけでなく、アブラナ科の野菜ならいいといわれています。
チンゲンサイの属しているアブラナ科の野菜は20数種類。具体的にいえばクレソン、カラシナ、ワサビ、キャベツ、ブロッコリー、ダイコン、カリフラワー、タカナ、芽キャベツ …… などです。 その中でチンゲンサイは中国野菜の中では一番おなじみなのではないでしょうか。
緑黄色野菜の一種で、ビタミンA、ビタミンCが多いので風邪にききます。
チンゲンサイの大きな特徴はアルカリ性のミネラルが豊富なことです。
アルカリ性のミネラルが胸やけに効果があることは、医学的にも証明されていますが、チンゲンサイにはカリウム、カルシウム、ナトリウム等アルカリ性ミネラルが含まれています。
<調理のポイント>
チンゲンサイは、葉も茎も同じように淡緑色をし、柔らかくて歯切れがよく、風味もある。色合いと歯切れのよさが身上なので、これを生かす食べ方がくふうされている。湯に通すと淡緑色が美しくさえてくるが、炒めるとさらに鮮やかになる。
チンゲンサイは、油ととても相性がいいのです。中国料理には必ず油を使いますが、チンゲンサイもまた油炒めが成分上も効果的です。
高温でさっと炒めると、ビタミンCの損失も少なくて済みます。また、チンゲンサイの中のカロチノイドや植物化学物質は油によく溶ける性質を持っていますから、よりよく吸収されます。加えて、味も歯ごたえもよくなります。もっとも適当な調理法といえましょう。洋食なら、肉料理に添える温野菜として好適です。むろん、ゆでても揚げても、成分に変化はありません。
炒め物、クリーム煮、おひたし、和えもの、塩漬けなど。
<切り方>
チンゲンサイは、葉と茎で火の通り方が違うので、葉と茎を2分し、茎の方は縦に6つ程度に切り分け、さらに太い部分に火のとおりをよくするように切り込みを入れます。
<ゆで方>
塩と油を入れてゆでると、つやや風味がよくなり、栄養的にもカロチンの吸収がアップします。たっぷりの湯に塩ひとつまみ、大さじ1杯の油を入れて茎からゆでます。
<炒め方>
家庭のコンロでは火力が弱いので、さっと下ゆですることによって火の通りが早くなり、歯ごたえを残すことができます。
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